双極性障害・ASD・ADHD

生活上の双極性障害への工夫について

コンサータを初めて飲んだらびっくりして泣いた

今日は、病院に行きました。以下の内容をお医者さんと話しました。


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困っていること

困っていることとしては、自閉症的なフラッシュバックが一日十回は起きるということ。
イラつきから不穏になる。
不穏の前兆としては、「太った」「お金がない」「お母さん」「家」のキーワードが出たら不穏になる。
これは、リマインダーと呼ばれるものらしい。記憶を刺激してしまう要因。リマインダーを思い続けないようにしなくてはいけない。

対策としては、前兆が出たらリスペリドンを飲む。


困っていることに対しては、工夫して対処することが大事。

自閉的フラッシュバックへの対処法

フラッシュバックを嗜癖にしない。
フラッシュバックが起きたとき、現実逃避的に、そのことを考えて時間を過ごさない。
(考えを深めることと混同しない)

違うことをする

→今は手を洗う、顔を洗う、シャワーを浴びるなどをしているのでそのまま続行する。リスペリドンを飲むのもあり。

口に出さない

→フラッシュバック自体は、長くて三十秒で収まるので、話題にしない。できるだけ黙っている。自分の話している言葉に反応して、連鎖して思い出すことを防ぐ。フラッシュバックに動揺すると疲れてしまい、一日何もできなくなるから。

うまくいっていること

薬を確実に飲む

薬を間違いなく飲めるようになり、飲み忘れが減った。
食卓の横に、薬入れを作って、ワンアクションで薬に手が届くようにした。
目に入るので忘れない。
無印のふたが閉まる箱に入れている。
薬局でもらった袋ごと入れて特に整理はしない。

探し物をしないで済むようにする

カウンセリングで、相談したこと。
提案されたこと。物の置き場所を作り、確実にそこにしまう。
ワンアクションでしまえるように、動線を考えた。モノを探すと死にたくなるので、モノの住所を作った。
小物類(腕時計、ヒルロイド、目ぐすり、眼鏡)は、寝室の枕元にウォールポケットをさげて、そこにしまう。
外出に必要なものは玄関に置くところを作る(外出のたびにバッグを変えるため)。お財布とポーチを入れ忘れることが多いので、目に入るところに置く。外から帰ったらバッグの中身を玄関で出すので、そのまま移せるようにする。ポーチにはリスペリドン、ソラナックスが入っているので、忘れるとパニックになる。

探し物をしているときの心境

モノの管理もできないから死んでしまえばいい、太っていてバカだから、モノをなくす。
→物をしまえなくても、バカでもないし、太っていることは関係がない。

お医者さんの見立て

ADHDの症状で、気が散るため、意識が次に飛んでいる状態でモノを置くからわからなくなる。

工夫の結果

しまう場所を作ったので、探し物をしている時間が激減した。
パニックからの発作、それで一日棒に振ることが減った。
ADHDとは思えない実行力があるね、と褒められた。

筋トレとぬか床を頑張っているという話をした。健康にいいことを前向きにできている。

気分のプロット(ラモトリギン125㎎になった)

ラモトリギンを飲む前

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ラモトリギンを飲んだ後

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変わったのは、二日おきに気分の変動があったのが、やや抑うつの日が増えた。

気付いたこと

鬱の時に、睡眠時間が減って、午前三時に起きる。それが週に三日くらいある。
寝すぎる日は、月に二日くらい。
睡眠時間が少ないと、発作や、過活動(過度な片付け、探し物)が起きる。
掃除機の音が苦手で、掃除機をかけていると興奮してほぼ必ず発作が起きる。
買い物をしたいと思い始めると、「お金が無くなる」「今買わないと商品はなくなってしまうかもしれないと焦る」で自分が引き裂かれて、苦しい。右手と左手で引っ張り合いをしているような気分になる、ということを日記に書く日が多い。


ADHDの治療が始まる

コンサータを始めるかどうかの意思確認があった。
副作用についての説明
食欲不振、心臓のどきどき、落ち込み、気分が上がりすぎる、など(記憶違いがあるかもしれない)。
説明の前後で意思の確認があった。
やってみて、やめることもできるということで、18ミリでた。
これは、副作用が出るか出ないかのぎりぎりで、効果が見込める量。

コンサータを飲み始めた結果

少量とは言え、大きな変化があり、びっくりして泣いてしまった。
初めてのコンサータなので、自己判断で夕方に飲んだ(処方は朝)。
これは、効き目がひどい場合、寝逃げ出来るようにしたため。朝飲んで一日気分が悪いとつらい。
(追記。コンサータの効果で午前3時まで眠れなくなった。
全くおすすめしない。
処方どおりに飲むべきだった。
コンサータの問題じゃなく、わたしの失敗)
夜なら子供も寝ているので、1人で苦しんでいられる(と思ったし実際にそうだったが不眠はそれはそれでしんどい)。

静かになった

これは、自分の頭の中の声が静かになった、と、エアコンの音などの環境音が気にならなくなったの二点。
後者は、歴然としていて、いつも、轟音が鳴り響いていると思っていたのが、実は自分の家は静かで、自分の立てる物音もほとんどないということだった。小さい音(とん、くらいのカップを置く音)でも、「どぉん、がた、ずきゃああああん」くらいに聞こえていて、不快なうえ、痛みを伴った。

視界がクリアになった

視野が開け、目の前が明るくなり、ものの輪郭がはっきりした。
これは、眼球運動が常に激しく、ものの残像しかとらえられていなかったのが、目の動きが穏やかになり、一点をじっと見る状態になったからだと思われる。
今まで、例えば、桜の花を観に行っても、自分でちゃんと見た、という感覚がなかったのはそのためだったかもしれない。
いつも「ちゃんと見られたよね?」と確認しないといけないくらい、記憶の中に花がない、うっすらと白い大きな塊があったなあとしか思えない時があった。



人の動きがゆっくりに見え、音が小さく聞こえ、付随して聞こえていたノイズ、ざわざわ、不快感がない。

ADHDは、障害だとはっきり思った。個性ではない。
コミュニケーションの問題だけではなく、ましてや気の持ちようでもなくて、感覚の問題が大きい。外部からの情報の受け取り方、処理の仕方に問題があり、また、体の状態を自分のためにコントロールできない、という障害だ。
薬で改善するなら飲んだほうがいい種類のものだ。
自閉症の治療もできたらいいのにと思った。

けれど、あまりの変化に驚いて、時間の経過とともに考えが変わる。暗闇の速さはどれくらい?を本当に理解できる気分になった。


思考はまっすぐになった。
今までランダムに飛んでいたのが、まっすぐに考えられる。
わたしはよく話が飛ぶといわれていたが、それが自分ではどうしても理解できなかった。
けれど、まっすぐに考えることがどういうことかわかった。
しかし、偶然に思いついたことが視野を広げるということはなくなるんだなと思った。
思考の速さは変わらないので、まっすぐに、直線的に考えるほうが効率よく早く答えにたどり着けるが、寄り道をしないので、考えの幅は狭まるのではないかと仮説を立てた(これは観察して、数日後にまた考えたい)。


変化に感動すると同時に、喪失感で涙が出た。
これは、過去の機会の損失についての哀しみと、また、ADHD的な感覚の喪失である。
わたしは、コンサータを飲む前の、「普通の感覚」を知る前の自分には戻れない。便利で楽な状態を知ってしまったから、「こういうもんだ」と思っていた自分にはなれない。自分が憐れで、かわいそうな、悲しい存在だなと思った。人間ではない、大きな存在にこの悲しみを受け止めてもらいたいと感じた。これをほかの人にわかるといわれても、納得がいかない。実際には、わかる人は多いだろうけど、わかってほしくない。ただ、悲しい。

連れ合いは、出会った直後に、「ADHDでは?」と言っていたそうだ。思考が飛ぶから。わたしは全否定したらしい。が、ADHDだと今はわかる。

世界への認識が変容したことに喪失感を感じている。これは大変なショックで、今まで知っていた世界への別れが哀しく、さみしい、つらい。以前の自分がかわいそうで、不憫だ。今までの自分が別の自分であり、その自分に別れを告げている、ある意味で自分の死だった。自分の死を生きながら経験している状態だ。

頭の中が沸騰したように、ふつふつと何かが湧き出るような感覚と、身体に鳥肌が立ち、がくがく、がたがた震えるような感じもした。
これは、薬を飲む前、以前にも時々なる感覚だった。時間への感覚が長くなるような感じ。


お皿を洗って驚いた。
水を触ると冷たい。手が冷える。冷たすぎると痛くなる。お湯にすると手が暖かくなって心地よい。水が流れる感じが気持ちがいい。
虫が這うような感覚で、ぞわぞわしていたのが消えた。自分の手がサランラップにくるまれてぐるぐるまきにされているような不快感がない。

足が冷たいという感覚がある。冷たいのが手で触らなくても、足の感覚でわかる。手足と、自分の意識とちょうどいい距離感がある。鏡を見たときの自分が、醜く見えず、フラットに受け止められる。これは、目の動きや気持ちの落ち着きと関係あるのか?自分を悪いほうに誇張してしまい、見え方がかわっていたみたいだ。ボディイメージが変わった。
自分の手足が、胴体にくっついているのが理屈じゃなくてわかる。目で見なくても、触らなくても、頭、首、胴体、手足、という風につながっているのがわかる。今までは、不快感があるか、皮膚をこすらないと、手足の存在や、体が本当にあるのかを、把握できなかった。

べたべたした感触にぞわぞわしない。
寒い、暑いが、不快感ではなく、ただ寒いと思うだけになる。温度計を見なくても自分の感覚で寒いんだ、ということが理解できる。


自分にとっては、劇的な変化で、驚いて、不安になってしまった。
副作用は、胃の膨満感がある。
副作用かわからないが、頭痛がある。これは、もともとある身体愁訴だと思う。

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